自分で自分が分かっていなかった
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僕は責任をとったり決断をしたりする事が非常に嫌いな人間でした。人間関係の調整や根回しなども嫌いな人間です。ただ目の前にある仕事を黙々とするのが好きな人間です。
要するに管理職には向いていない人間です。それなのに流れに乗って管理職になってしまったのが不幸の始まりでした。自分だけの不幸に留まらず周囲も不幸にしてしまいました。
自分で自分がどういう人間か把握しておくことは非常に重要だなと最近よく感じます。自分が管理職には向いていない人間だとはっきり認識できていたなら断わる事もできたのです。
管理職になってからというもの嵐の日々でした。とにかくいろいろな人に責めまくられました。様々な部署の人間から、自分の部下たちから、顧客たちから、上司からととにかく責められました。
もちろん僕が悪くて責められて当然という事もそれなりにありましたが明らかにその言い分はおかしいだろうという理不尽なクレームもたくさん含まれていました。まあそういうものを処理するのが仕事だと言われればそれまでですが管理職にならなければ経験しなくて済んだ苦労が多かったです。
苦労の分、給料があがるだろうという意見もあるでしょうが苦労に見合うだけの給料アップは望むべくもありません。むしろ管理職は残業代がつかないという訳の分からない規則によって時給は下がっているくらいです。
僕の部下に管理職になるくらいなら仕事を辞めると言っていた人間がいました。ある意味自分の生き方をしっかり決めているとも言えるわけで僕は敬意を抱きました。少なくとも流されて生きていないのです。
僕が管理職として修羅場で苦しんでいる時もその人は涼しげな顔で淡々と仕事をしていました。僕はというと様々な人間から嫌われ攻撃され、こちらからも反撃をして傷つけ合い苦しめ合って生きていました。
お金ももちろん大切ですが自分にとって一番重要なのは時間と心の平穏でした。気づくのが遅すぎましたが今後はそれらを最優先に生きていきたいと思っています。幸い管理職を降りる事ができたので心静かに生きていこうと思います。
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